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縫製業界では、主に海外生産だった多くの企業が、コロナ禍を機に国内回帰を再検討しています。
日本の縫製工場は、丁寧かつ質の良い、高品質な製品を生産ができることを強みに持つ一方で、コストや人材不足の課題が浮き彫りになっています。
これらの課題を解決するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)が今、注目されています。
DX化って?
DX化(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITやデジタル技術を活用して、業務の効率化や新しい価値を生み出すこと
DX化で縫製工場では、なにができるの?
〇生産管理のデジタル化: スケジュールや進捗を一元管理。
〇在庫管理の自動化: 布や部品の在庫をリアルタイムで把握。
〇裁断作業の自動化: 自動裁断機やCADソフトを活用。
〇縫製作業の効率化: 自動縫製機やセンサーで作業記録を分析。
〇品質管理のデジタル化: 検品データをシステムで管理。
〇作業指示の電子化: タブレットやスマホで指示共有。
などができるようです。
DXを取り入れるメリット
生産効率の向上
DXの導入により、生産性向上のメリットがあります。裁断や縫製といった作業が自動化され、従来の手作業では時間がかかっていた工程が大幅に短縮されます。
たとえば、自動裁断機の導入により、裁断スピードが従来の3倍以上速くなったケースもあるそうです。
もし、活用できれば、高品質を維持しつつ、納期までのスケジュールが組みやすくなり、さらにコスト削減まで期待できます!
課題
初期投資の高さ
DX導入には高額な初期投資が必要で、特に中小企業には大きな負担となります。
岐阜の縫製工場でも、取り入れているところもあります。ですが、多くの工場は、検討はしつつも、設備への投資が課題でなかなか踏み出せていません。
デジタルスキルの格差
若手はデジタル技術に対応できますが、ベテラン技術者にはデジタル化への適応が難しい場合があります。全従業員のスキル向上が必要で、社内での研修やサポートが重要です。
投資のリターン
生産コストと品質管理のバランス
国内生産では、人件費や設備維持費が高くなってきていますが、DXを導入することで、生産効率を高め、生産コストの削減が見込めます。
自動化やデジタル技術を導入することで、長期的には生産性が向上し、投資のリターンが高まる可能性があります。
これを、国内縫製工場で活用できれば、一番の課題である人材不足を補うことができます。また、高品質を維持しつつ、納期までのスケジュールが組みやすくなり、さらにコスト削減まで期待できますね。
国内生産の現状と投資リスク
日本の縫製業は、過去20年で生産量が6分の1にまで減少しており、国内生産は全体のわずか1.5%に過ぎません。この縮小傾向の中でDX投資を行うことは、リスクを伴います。
ですが、小ロット生産を強みとしているところもあり、多くの受注ができれば、投資によるリターンが大きい分野でもあると考えています。
また、国内生産の再評価が進む中で、品質にこだわる顧客層へのアピールが成功すれば、安定したリターンが見込めるかもしれません。
今後の展望 ~国内回帰と高付加価値化の動き~
コロナ禍をきっかけに、海外生産に依存するリスクが顕在化し、国内生産の価値が再評価されています。そのため、国内縫製工場では小ロット・高品質な生産が評価され、これを活かしたビジネスモデルが拡大しています。
DX化によってコスト効率を高めながら、「高品質」と「納期」で差別化することによって、さらに国内縫製業界の付加価値を高めることができます!
岐阜の縫製工場では、DX化しているところは少ないみたいです。
しかし、徐々に時代の流れとともにDX化が必要になるかと思います。
弊社も実際には、勤怠管理は取り入れる予定ですが、技術面においては未定です。
ですが、DX化するまでの準備期間として、現場の若い世代の育成に力をいれていき、時代の流れをみつつ、いずれは導入できたらと思っています。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
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この記事を書いた人
小木曽 晴美
縫製業界25年以上|累計縫製件数3500件以上
岐阜の縫製工場「サン・クリーク」の代表取締役として、理想の服づくりをお手伝いしております。専門知識や経験をもとに、岐阜で縫製をご検討する方に向けたお役立ち情報をご提供します。